第1回 旧仙台ホテルから伝承されたエスカルゴ
エスカルゴの胡桃ソース焼き
今のところHACHI長町店だけのメニューですが『胡桃ソースって珍しい』と喜ばれています。
実はコレ仙台駅前にあった老舗「仙台ホテル」にあったイタリアンレストランの名物メニューでした。
その店の最後の料理長が現在のHACHI総料理長の伏見貞夫。
彼が伝えてくれたメニューです。
その物語を3回シリーズでお届けします。
◇ ◇ ◇
仙台駅前に「仙台ホテル」というクラシックホテルがありました。
明治29年東北地方初の洋式ホテルとして創業、東北を代表するホテルでしたが、平成21年惜しまれつつ閉館してしまいました。
その仙台ホテルの2階に昭和60年開業したイタリア料理店ペルリーノ。
イタリア産の大理石(ペルリーノ)を使った壁面、天井にはステンドグラス。
老舗ホテルのイタリアンとしてシックな雰囲気のトラットリアでした。
初代の料理長はイタリアから招かれたミノッチョ氏。
仙台ホテルの閉館(平成21年)まで続いたペルリーノのメニューは初代料理長のレシピを忠実に継承したそうです。
仙台の街に25年の長きに渡り、本格的なイタリア料理の文化を伝えてくれた名店でした。
私も大好きで独身の頃、現在の妻を連れて背伸びしたディナーを楽しんでいました。
ペルリーノ最後の第5代料理長だったのが伏見貞夫です。
今から約14年前、「仙台ホテル」は平成21年惜しまれつつ閉館してしまいました。
ホテルの閉館とともに伏見は次の活躍の場をHACHIに求めてきました。
当時45歳、充分なキャリアやポジションをゼロにして…勇気のいる転職でした。
面接で向き合った私にも、
年齢と充分過ぎるキャリアの彼を採用するのは勇気のいる決断でした。
しかし、ここからの出会いでHACHIの料理が進化し、
あのエスカルゴの復活に続きました。
レストランHACHI代表 角田秀晴
~「第2回 最後の料理長がHACHIへ」に続く~